のんきな陸マイラーのマイル獲得日記

陸マイラーが日々の活動について記録する日記

ANAマイルで行く世界一周特典航空券のススメ

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世界一周特典航空券の概要

マイルを貯めている皆様うち、多くの方のモチベーションは、マイルを特典航空券に交換して旅行に行くことだと思います。

あまり知られていないのですが、ANAマイルで交換できる特典航空券の一つに、「世界一周特典航空券」という物があります。「世界一周」という響きにはこころ惹かれるものがありますが、世界一周の定義とは何か。この特典航空券における世界一周の定義は以下のとおりです。

  • 出発した国と同じ国に帰ってくるルートであること。
  • 太平洋、大西洋を1回ずつ横断すること。
  • ルートは東廻りもしくは西廻りとし、途中で反対周りにはできない。
  • 上記を満たすルートであれば、その途中のルートについては自由に設定できる。

また、その他の諸条件は以下のとおりです。

  • 世界一周特典航空券に必要となるマイル数はルートの距離に比例する。
  • 出発地と最終帰着地の間で最大8回の途中降機が可能。(ただし欧州での途中降機は3回まで、日本国内での途中降機は4回まで。)
  • 出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降にすること。

詳細はANAのウェブサイトを御覧ください。(下記リンクの「世界一周」の項目です。小さく書かれているので見逃さないようにしてください)

www.ana.co.jp

 

上記を満たすルートとして、例えば「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」といった弾丸ツアーのようなルートでも良いですし、「成田→ソウル→バンコクイスタンブール→カイロ→ミュンヘン→ロンドン→ニューヨーク→成田」のようなルート設定もできます。かなり自由度の高いルート設定ができます。

 

世界一周特典航空券に必要となるマイルは、上述の通りルートの距離に比例するのですが、多くの場合は総距離20000mile程度のフライトに落ち着くのではないかと思います。この場合に必要となるマイルはどのシーズンであってもエコノミーで75,000マイル程度です。

これはかなりオトクで、例えばマイルで行きにくいアフリカ圏などにおいては、スターアライアンスの提携航空便を使うケースで特典航空券の発券に往復で80,000マイル必要となります。世界一周航空券であれば、なぜか日本⇔アフリカの往復に必要となるマイル数より少ないマイルで特典航空券の取得ができてしまうのです。

 

また、アレンジ力も高く、ストップオーバー先で別途航空券や鉄道のチケットなどを買うことで、スターアライアンスの便がない地域にも行くことができます。例えば、「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」の世界一周特典航空券を発券した上で、ヨーロッパの鉄道が乗り放題になるユーレイルパスを別途購入するなどしてヨーロッパ周遊ツアーを企画しても面白いと思います。

 

注意事項

注意事項として、以下の点があげられます。

①世界一周特典航空券を一度発券した後は、ルート変更や航空会社の変更は不可能(同一航空会社の別日、別便に限り変更可)

一度発券を行った後は、そのルートを変更することはできません。例えば、「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」で世界一周航空券を発券した後に、急にトルコに寄りたくなったからといって「成田→イスタンブール→フランクフルト→ニューヨーク→成田」とルートを変更することはできません。

また、成田→フランクフルトをルフトハンザ航空で一度予約したら、後からANA便に変えることはできません。

ただし、同一ルート・同一航空会社であれば、各航空券の日程や時間を変更することは可能です。

②もちろん、空港税やサーチャージ等は通常の特典航空券と同様に必要になる

通常の特典航空券でも同じですが、空港税等がかかるために完全に無料という訳にはいかないことに留意が必要です。どの程度かかるかは立ち寄る空港のもよるので一概に言えませんが、世界一周特典航空券を利用するのであればたくさんフライトするでしょうから、それなりの金額を覚悟したほうが良いです。ちなみに、私が世界一周特典航空券を発券した際には約6万程度かかりました。

③世界一周特典航空券の予約はインターネットでは不可。ANAのコールセンタで予約する

少し面倒なのですが世界一周特典航空券の予約・発券はANAへ電話する以外の方法がありません。その際に、発券手数料として2,160円がかかってしまいますが、経費として諦めましょう。

 

空き状況の確認方法

世界一周特典航空券と行っても、マイルと引き換えに得られる特典航空券である以上は、特典航空券向けに開放されている座席のなかで予約を行うことになります。陸マイラーが増加しているせいなのか、現在のANA便はただでさえ特典航空券が取りにくい状況です。この中でいかにして予約を抑えていくかが重要になってきます。

 世界一周特典航空券と通常の特典航空券とで空き枠に差はありません。ですので、空席状況についてはANAの国際線特典航空券の空席状況照会から確認することができます。

ANAの国際線特典航空券の空席照会では、複数フライトを一度に検索することができます。下のキャプチャのように、世界一周航空券で取ろうとしているフライトを一度に検索できるので便利です。

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 ルートの妥当性確認

世界一周特典航空券の条件はわかりにくい点も多くあり、自身の計画しているルートが世界一周特典航空券の条件に合致しているかどうかを判断するのが難しいのですが、以下のウェブサイトを利用すれば条件に合致しているのか簡単に判定することができます。

www.staralliance.com

 

このサイトは有償のスターアライアンス世界一周航空券の旅程検索のためのサイトですが、マイルで獲得できる世界一周特典航空券の旅程検索にも使うことができます。(ただし、有償の世界一周航空券に比べて世界一周特典航空券のストップオーバーの回数は8回と設定されているので、上記サイトで条件を満たしていると表示されても特典航空券で行く場合の条件に合致していないケースが有ることに留意が必要です)

このサイトは一度設定したルートを保存し、再度読み込ませることもできるので、じっくりルートを練るのに向いています。私もかなり利用しました。

 

世界一周特典航空券の価値を上げるための戦略

戦略1:日本から脱出する方法をどうするか

上にも書きましたが、世界一周特典航空券は通常の特典航空券と同じ空き枠の中で予約する必要があります。特に現在ではたとえANA便でなく他の航空会社であっても、東京からの長距離便をマイルで取得することは困難です。そこで、オススメは韓国、台湾、中国(北京・上海)等の近距離便でまず海外に出た後に、各海外航空会社の長距離便に乗ることです。

アシアナ航空キャセイパシフィック、中国国際航空等の特典航空券は容易に取得することができますので、航空会社にこだわらないのであれば上記のルートを設定するのが良いと思います。いくら特典航空券が取りにくいANA便(及び東京・関西等発の他航空会社便)とはいえ、短距離路線であれば本数も多く直前でも結構空きがあったりするので、旅程の設定はかなり楽になるはずです。

世界一周特典航空券ではストップオーバーは8回までできますので、よほど多くの国に行きたいというわけでなければ、そのうちの一回を近隣国にしても問題ないと思います。

戦略2:出発国を日本国外にする

また、多くの先駆者が実施している方法として、出発国を日本以外としてしまうというやり方があります。これにより、世界一特典航空券で日本国内旅行も兼ねたり、一時帰国を実現したりすることができます。

もう少し説明すると、例えば世界一周特典航空券の出発地点をソウルとします。さらに、ルートを「ソウル→関西→上海→フランクフルト→ニューヨーク→東京→ソウル」と設定します。世界一周特典航空券の出発国を海外とすることで、日本国内の複数の地域へフライトすることができます。また、「ソウル→マニラ→シンガポール→関西→上海→フランクフルト→ニューヨーク→東京→ソウル」といったルート設定をし、関西→上海のフライトを例えば半年後などに設定すれば、アジア周遊旅行に行った後に一時帰国し、また海外旅行に出発するといったことも実現できるのです。

もちろん、東京→ソウル間の往復チケットは別途必要になりますが、陸マイラーであればこれもマイルで取得することにすれば特に問題はありません。

 

おわりに

これまで、世界一周特典航空券の条件やルート設定、取得のコツなどについて記載を行ってまいりました。私も今度世界一周特典航空券を利用して長期旅行に行ってくる予定です。今後、実際の予約や旅行時の注意についても参考情報として記載していきたいと思います。

感覚としては、ある程度時間に余裕がある人であれば、通常の特典航空券よりも世界一周特典航空券を発券したほうがオトクなのではないかと思います。

また、当たり前ですがそもそも世界一周航空券を発券できるだけのマイルを以下に貯めていくことが重要になってきます。マイルを貯めるための戦略については以下の過去記事を参照してみて下さい。

 

oka-mile.hatenablog.jp

 

ということで、「ANAマイルで行く世界一周特典航空券のススメ」でした。